「ありがとう」これが最後…


「ガラッ」


教室のドアが開いて、先生が入ってきた。

入ってきた先生は男性で、背が小さくて

少し太っていたからダルマに見えた。

みんな、先生が入ってきた途端に小さく苦笑い。

笑っちゃいけないって分かってるんだけど、

この先生を見たら、笑わずにはいられなかった。

私たち、失礼だよね。

私の前の席の子が突然振り返って、話しかけてきた。


「あの先生、ダルマみたいだね!
歩き方面白いし、よく見たらまつ毛がカールになってるよ!」


「私もダルマみたいだなって思った!
うそっ!まつ毛まで見てなかったから分からなかった!」


そう言って、まつげを見てみた。
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