【短編】だって、好きなんだもん。
時は進み、勝負前日の水曜日。
「えっ? あの...小鳥遊くん? 」
小鳥遊くんが、考え事をしている私の横にすわる。
「隣に座っても、いいことないと思うんだけど...?」
「いいことあるよ。だって、好きなんだもん。」
この場所のことだよね...。
この場所、サクラ広場は学校の中心部にあって、ここで告白すると成功率が上がるって言うジンクスがある。
「そうなんだ〜!! 私も、好きなんだ!!」
小鳥遊くんは、「はぁ!?」と言って、手に持っていたパック牛乳を落とす。
この場所は、蒼に告白して成功した場所だから、この場所が好き。
「......じゃあ、明日もこの場所来るから。」
小鳥遊くんは、牛乳を拾って帰っていった。