悪役系女子と王子様


訳の分からない、ってカオしてる笹原百合

まぁ、そうだろう。

初対面の奴にこんなこと言われたら。




「え、なんで、ですか、私は制裁を受けに……」





そんな彼女を嘲るような表情をつくり、宣言する



「これから貴方の行動はすべて俺の監視下です。

姫を虐めていたことは幹部に伏せておきます、何しろ寵愛姫なので。

事実を知ったら何をし出すかわからないので。特に、総長が、ね」


つまり、虐めていた事実をチームの為に揉み消す。

主犯である笹原百合を自分の彼女とし監視下におくことで再犯を防止。






という風に理解して欲しい。



本当は姫なんてどうでもいいけど。


俺としては、笹原百合の側に居たいだけだが







わざと彼女を傷つけるような言い回しをすれば、唇を噛みしめ賢明に何かを耐えるようにしている彼女。



「…わかりました」



それが、制裁なのならば。




ポツリと呟く彼女。


元より彼女に拒否権などないのだが。







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