私なんかが逆ハーだなんて!!


学校が終わり友達と別れると何故かホッとした。

嫌われないようにしなきゃと思うほど空回りして上手くいかない。

割と本が充実している学校の図書室へ向かう。


すると向かいからあの男の人が。

うわあっ!どこまでついてないの!
てか、私が意識しすぎ!!!

私は平常心を装い通り過ぎる、

つもりだった。


「わっ!」


手から教科書と筆箱が滑り落ちた。

なにやってんの私!
恥ずかしすぎでしょ!!!

あの人気付かないで通りすぎて!!!
神様!!!


拾おうとしてた一冊がひょいと誰かの手によって拾い上げられる。

「はい。」

「…………。あ!ありがとうございます!すみません!」

我ながら早口。

早く去ろう。

目も合わせず全部拾い上げ駈け出した。


私、今絶対顔が赤い。

そう、2歩進めたぐらいだ。

前へと掛けていた重心が後ろに向く。

あれ?
なんかに引っかかった?

背中が何かに引っかかっているような感覚。






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