東堂くんは喋らない。
俺の名前は東堂一哉。
今まで必要以上に人と関わらず生きてきた俺だけど、こんな俺の世界を最近、ぶち壊そうとして…もはやぶち壊してきた奴がいる。
「東堂くん!おっはよー!」
夏休み明け。
ちょっと日焼けした彼女は笑う。
「元気!?てか髪切った!?てか課題やった!?てか夏休み超一瞬すぎー!」
「……話題を統一してくんない?」
誰かれ構わず話しかける人懐こさ。
いつも笑顔でフレンドリー。
…俺の
一番苦手としている人種だ。