東堂くんは喋らない。
東堂くんと意外な出会い。
「えー、こないだ行った春休みの課題確認テストの結果だが…なんと!今回このクラスの平均点が学年トップだった!」
朝のSHR。
全員にテストの結果を配り終えた後、担任が自慢気に話し出す。
「クラス平均点を大幅に引き上げてくれたのは東堂!なんと東堂は学年トップだ!」
おおー、というどよめきがクラスを包む。
だが当の本人は、つまらなそうに結果の紙を眺めてるだけ。
「よくやったな東堂!」
「………」
「どうだ?嬉しいか?」
「………」
「そうか嬉しいか!よし!次も頑張れよ!」
勝手に東堂くんと会話した気になっている担任が、今度は険しい顔になる。
「しかし一方、そんな東堂の努力を無駄にしかねない点数を取ったやつがいる…」
…うーんなんか嫌な予感がする。
「松原!お前はやる気あんのか!?」
やっぱりー!