東堂くんは喋らない。




「いいか?次こんな点数取ってみろ。

…吊るすぞ」



吊るす!?



「じゃ、SHRはこれで終了~。おまえら!気合いれて授業受けろよ!」



そして担任は自分の授業の荷物を持つとあっという間に教室を出ていった。




あの担任、絶対元ヤンだ…。


吊るすって言った時の目がマジだったし。




「はい、突然だけどみんな聞いてー!」




その時、ほんとに突然山本が教壇に立って何やら言い始めた。




「急だけど今週の土曜クラス会なー!新クラスの親睦深めましょうってことで☆

クラスのグループラインで回すから、行けないヤツはそん時言って!でもまぁ、基本的に強制参加で☆んじゃヨロシク~☆」




クラス会…。


いいじゃん!楽しそう!




「山本~!たまにはいいこと言うじゃん!」



「何言ってんだよ松原。いつもだろ☆」




あぁ…こーゆうのがなければ本当にいい奴なんだけど…。




ちなみに山本は、小・中・高とずっと一緒の幼なじみのような存在の男子。



私の中学からこの高校に進学した人は少ないから、けっこう山本は貴重な存在だったりする。






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