東堂くんは喋らない。





クラス会の話題でワイワイ盛り上がる中、ひとりだけいつもと何ら変わらぬテンションで読書に励む者がいた。




…そう、東堂一哉。




「…と、東堂くん」




あの“ブス事件”から私と東堂くんの間には不穏な空気が流れていて、決して仲良くなれそうな気はしないんだけど…




でも、いつまでもこのままでいたって仕方がないし。




「東堂くんも来るよね?クラス会」



「………」



「あ、ていうかクラスライン入ってたっけ?」



「………」



「もしよかったら今ライン教えてくれない?」




「………」




おーい!やっぱり安定の無視か!




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