東堂くんは喋らない。
東堂くんと、私の関係。
「…………あ、」
あくる日の夕方。
ハチを連れて公園のベンチに座っていた私を発見し、驚いた表情を浮かべる東堂くん。
「あっ!と、東堂くん…おっお疲れ!」
私はガバッとベンチから立ち上がり、慌ただしく手を振った。
「……あー」
なんともいえない微妙な表情を浮かべながら、ココアに引っ張られるまま、公園に入ってくる東堂くん。
足元では、久しぶりの再会にココアとハチが楽しそうにじゃれ合いだした。
そう、彼と彼女は久しぶりの再会。
それはなぜかというと…
「…久々だな、松原が公園来るの」
私がちょっと…ここを、避けてしまっていたからだったりする。