東堂くんは喋らない。
「…どうって、何が」
俺からフイッと視線を逸らす松原。
「何がじゃねーし。一時期よりは元に戻った感じだけどさ、やっぱりどっかぎこちないし。
お前、まだ東堂に返事してねーの?」
「……返事、は…って、山本には関係ないでしょ」
「関係あるだろ!誰だと思ってんだ。東堂の親友だぞ?」
「自称でしょ。いいから、はやく柑奈のとこ行けば!」
そしてあっという間に、女子の輪の中に戻っていってしまった。
くそ、はぐらかされた。
俺の恋愛もさることながら、東堂と松原の関係も気になるところだ。
松原が東堂のことをどう思っているのかはイマイチ分からない。
俺的には、好きだけど、恋愛的精神がお子チャマなあまり、うまく感情に頭が追いついていないというか…。
うん、鋭い分析だ、俺!
と自分を褒め称えながら歩いていると、少し離れたところに峰岸を発見!
「おー!峰…ぎし…?」
だが
隣に私服姿のイケメンも、ついでに発見。