東堂くんは喋らない。
明るくテニス部の爽やかスポーツマン東堂くんを想像してみる私…
「全然イメージできないよ!?」
「何気に失礼よね、あんた」
柑奈が冷めた視線でホットケーキを口にいれた。
「…ま、中2で同じクラスになった時にはもう東堂、あんな感じだったけどね。
テニス部もわりとすぐやめちゃったらしいし」
「そうなんだ…」
東堂くんの知らぜざる過去、発覚。
中学に入学したと時には、まだ明るかったという東堂くん。
その頃は今より、人に心を開いていたのかな?
もっと笑っていたのかな…?
“俺、基本他人は全員嫌い”
彼にそう言わせてしまう過去が。
もしかしたら、あるのかもしれない。