新選組へ ~ 連理之枝 ~

「誠… 今まで、どんな生活してた?」
「普通に生活していましたが?」

「普通じゃねぇよ、誠の喋り、動き
それに、感情が顔に全くでねぇだろ?
皆、心配してたぞ」

「心配して頂くような、辛いことは
ありません
至って普通に、幸せに生きてきました
性格でしょう」

「そうか……雨降ってるから、星は出てねぇぞ……寝ろよ」

「はい」

まったく!!

ここの連中は、年下に過保護すぎだな!

絡みずれぇ!!

呼び止められるまで、星出てたっつーの!!

コトッ

「お茶入れましょうか?」
「悪ぃな、頼む」

空の湯呑みを持って、部屋を出る

すばやく天井に気配を感じる

一応怪しまれてる…よかった

炊事場でお湯が沸くのを待つ

ここは、騒がしい
大奥や慶喜様の所とは、何もかも違う

生まれて初めての感情だ

今、この胸にあるのは
さみしいという感情だな

人のぬくもりを知った

あったかいのに、辛いんだ

慶喜様に会いたい

今日、皆に貰ったあったかい物を
慶喜様に語って差し上げたい

いい歳して、里心が出るなんてなぁ

ブシャー

あー 吹きこぼれた……

はぁ


居心地悪いよ
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