新選組へ ~ 連理之枝 ~
【誠】

うどん屋を出ると、また手を繋がれた

店の中からの話の続きらしく

「忠七という男が、たまに店に来るのだが、適当にあしらってくれ
それから、明日だが本家に挨拶に行くぞ
仕事の事は明日でいいな」

「桝屋さん」

「ん?」

「そんなにいっぺんに言われても・・・」

「あっははははははは!
悪ぃ悪ぃ!そんなに利口じゃねぇな?」

「は!そんな!ちゃんと理解してます!」

「本当か?」

疑いの目だな

「はい!桝屋さん!食材調達します!」

「無理すんな」

「ちゃんと料理できます!!」

「はははっ 楽しみだな」

「真面目にとらえて下さい!!」


見返してやる!!



桝屋についてから、女中のとねさんに食材を預け、店の中と住居を案内してもらった

思ったより、広い


なるほど、店を通らなくても横から住居に行ける

浪士の出入りも自由だな

蔵は、火薬の臭い

間違いない

桝屋は、黒だな



決定的な証拠を仕入れないとな


「わかってると思うけど、お琴は俺と一緒の部屋だからな」

「はい」


身受けだから、そうだろうなと思ったけど


「ぷっそんな、かしこまるなよ!ククッ」

「別にかしこまってなんか!!」

にこっ

「///////」

なっ なんで、桝屋さんみて照れる?

「琴、よろしくお願いします!」

「ひぇ?あ!よろしくお願いします!」

振り回されるなぁ~

ついてくのに必死だし

グイッ


腰を引き寄せられ、桝屋さんの顔が目の前

逃げたいけど、力が入らない

目が合ったまま・・・

しっ 心臓がドクン ドクン うるさい


ちゅっ

軽く触れて、離れる唇同士

やっぱりですか!?

桝屋さんは、真面目な顔で

「大切にするから」

「/////うん」


優しく抱きしめられている


ヤダヤダ、なんでこんなにドキドキして

まるで、桝屋さんに・・・












恋してるみたい
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