新選組へ ~ 連理之枝 ~
「風の強い日に、御所に火を放つ
混乱している隙に、中川宮を幽閉し
お前をエサに孝明天皇を長州に連れ去る」

「そう…
きぃさん、もう、桝屋じゃないから
俊太郎と呼んだ方がいい?」

「ははっ何でもお見通しか
古高 俊太郎だ」

「俊太郎が連絡役として、繋いでいたのは
…有栖川宮?」

「あぁ、俺も聞いていいか?
…何で、幕府より新選組を選んだ?」

「家族だから!…かな!」

「家族・・・か、ふっ!納得いくな」

「計画は、俺が止める!
すべて終わったらさ、連れて行ってよ!
俊太郎の故郷に」

「あぁ、のんびり暮らすか」

「畑とかしたいな」

「畑しかねぇよ」

「やったぁ」

喜ぶとこかよ?

本当に琴といると楽しい

「土方!コイツを守ってくれ!!」

「あぁ、約束する!!」

「土方さん!俺が来たことは内緒ですよ!
今夜、池田屋か四国屋で会合があるでしょうね!
俊太郎が捕縛されて、俺が会津にいる!
焦っているでしょう
そこで、主要人物を捉えて下さい
逃げられた場合は、計画が進むと考え
備えて下さい!」

「わかった」


「じゃあ、そろそろ戻ります」

「あぁ、まて」

ゴンッ

「いっっっってぇ!!」

「ふんっ!抜け出した罰だ!」

「あははははははっ!!琴、大丈夫か?」

「いぃーーーーーてぇ」

男だと思っているから、手加減なしだ
すげぇ痛そうだ


「琴、気をつけろよ!」

「きぃさん、待っててね!」


琴が、蔵から出て行って

再び土方と2人になる


「土方…お前とは、違う出会いをしたかった」

「俺もだ!俊太郎!!
お前とは、いい友になれただろうなぁ」

「死ねなくなったよ
アイツ、絶対迎えに来そうだからな」

「誠には、自由に生きてほしい
お前に任せていいか?」

「生きていたらな」



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