新選組へ ~ 連理之枝 ~
【土方】

山崎に起こされて、廊下に出ると
本当に誠が寝ていた

俺が抱えようと手を触れたとき
目は閉じたままだが、起きたなって
わかった

さみしいのと、気を張って疲れているのと
色々あって、寝れないだろう

今夜も仕事を諦め、誠を抱きしめてやった

不思議だ

俺もぐっすり眠れるんだから



「……ょ…ぶ……さ…ま」


誠が、俺の着物を握りしめ寝言を言った

いつもの声でなく、女のような少し高めの
綺麗に透き通る声だった


〝よぶさま〟という方の所にいたのかな?



そんなことを思いながら、眠りについた
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