新選組へ ~ 連理之枝 ~
翌日


二条城へ

山南君と向かった


山南君にも、挨拶としか伝えていない
山南君がそばにいると、安心する
御守りの役目だ

「慶喜様にお会いしたい!!」

「へ?」


山南君が珍しく間抜けな声を出した


慶喜様だって、乗り込んでくるくらい
想像しているだろう!!


やはり、あっさりと拝謁できた



「近藤!留守中にすまんな!」

「誠を呼んで下さい!!」

「ここでは、夏弥だ!」


そばにいる者に、呼びに行かせた

部屋に入って、俺と目が合う

誠「近藤さん… 山南さん… 」

俺「慶喜様の夏弥は、うちの誠です!!
連れ戻しに参りました!!」

慶「近藤、それの意味がわかっておるか」

俺「勝手に家族を引き裂かれて
黙っているはずないでしょう?」

誠「近藤さん、ちょっと待ってて下さい」



誠が部屋を出て行った


慶「夏弥を大事にして貰ったことは
感謝している
しかし、夏弥は手放せんのだ」

俺「ならば、新選組と同じくらい
大事になさって下さい!!」


誠「すみません!!
お待たせしました!!
後で、誰かに届けさせようと思ってて
よかった!直接渡せて!!
卵焼きです!!
5つあるから、切り分けたら
小さくなるけど、夕餉に皆さんで!」

にっこり笑って、風呂敷を目の前に置く


誠「ちゃんとしたお礼ができなくて
たくさん、お世話になったのに…」


俺「誠がいなくなって、屯所がどんなことになっているか…わかるか?
歳なんか、眉間がくっついてるんだぞ!」


誠「いつもでしょ?」

俺「部屋は散らかり放題で…」

誠「いつもです!」

俺「3人は、大人しいし」

誠「それは、ないですね!」

俺「帰ってこい!!」






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