新選組へ ~ 連理之枝 ~
慶喜様が支度をすると言い

部屋を出るとすぐに

誠が戻って来た

すこぶる元気で…ぎゅっと俺に抱きつく

「お久しぶりです!!土方さん!!」

俺も抱きしめ返した

「誠~会いたかったぞ!!」

「誠!!」 「誠!!」


総司と平助も、誠に抱きつく

団子になっている


「慶喜が焼きもち焼くから、慶喜の前では、甘えられなくて…
俺も、紅葉狩り行くから!
色々と事情があるので、何かしら
不可解な行動をしますが、見て見ぬふり
して下さいね!
それと、名前!夏弥でお願いします!」

「あっ…そう言われてた」

「ふふふっ 今は、大丈夫です
では、そろそろ戻ってくるでしょうから
また、後で!!」

素早く部屋を出て行った

俺達は、顔を見合わせ笑った


総「久しぶりに、土方さんが笑うの見ました」

平「うん!誠も変わってなくてよかった」




慶喜様が戻って来ると、佐々木殿と誠も、一緒に入って来た


慶「お芳は、丸め込んだか?」

誠「どうにか」

佐「歩かずに慶喜様と、一緒の輿に乗るということで、納得されました」

慶「うむ、万事予定通りだな
そういえば、夏弥に話があるのでは?」

俺「話というか、渡したいものが…」

平「江戸のおみやげです」

誠「お気づかいありがとうございます
遠慮なく、いただきます!」

堅苦しく無表情で受け取り

誠「部屋に置いて来ます
昭徳と昭則を連れて来ます」

慶「頼んだ」



誠がみやげを持ち部屋を出ると


慶「俺の弟達なのだが、昭徳が11、昭則が9
一緒に並ぶと、夏弥が10に見える
夏弥は、気にしているから、笑うなよ」

佐「ぷくくくっ」

慶「佐々木!お前に言っておる!!」


佐「しかし、血の繋がった兄弟のようで
ぷくくくっ本当…はははっ」


誠が慶喜様の弟、2人を連れて入ったとき

危なく笑うとこだったけど、こらえた

総司と平助も、慶喜様の前だから、こらえたようだ


誠「笑うな!クソ佐々木!!」

佐々木殿を蹴り、睨む

背丈も同じくらい

幼い顔も……

もうすぐ、18になる誠が

3兄弟の真ん中に見えるから

不思議だ








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