新選組へ ~ 連理之枝 ~
宴も終わり、広めの部屋に6名で休む

皆、気を張っていたのだろう

酒の力も手伝って、夢の中だ



俺は、寝れない!!



右から、総司の足が!体に乗ってくるし

左から、伊東さんが、体を弄ってくる

平助は、寝言で誠、誠とうるせぇ

近藤さんは、イビキまで豪快だ

山南さんくらいだ!

俺に迷惑をかけてないのは!!

散歩でもしようと、襖に向かっていると

山南さんの手が、足元に出てきて

躓きかけた

危ねぇじゃねぇか!!


イライラして寝れねぇ!!



庭に出て、少し歩くと遠くに座って休める

場所があることに気づいた



「土方か?」

ほぼ同時にその場にたどり着いた

「これは!慶喜様!いかがされました?」

「夏弥と待ち合わせだ!
そこに隠れて気配を消しておれ!」

「え?」

「土方は、口がかたそうだから、夏弥が
どんな人間か、教えてやろう
興味がなければ、下がれ」

迷わず隠れた


「長くなるだろうが、出てくるなよ」

「はい」






・・・・・


「 お待たせ!!」

「それほど待っておらん」

「あっそ… げっまた飲むのか?」

「夏弥と飲もうと思ってな!
下戸のふりも大変だな?」

「まぁな」


飲めるのかよ!!


「何で下戸のふりしたんだ?」

「皆、酒癖悪ぃんだよ!」

「襲われるわけではあるまい?」


ドキッ


「危なかったけど…」

「男色の噂が俺に届くほどだからな
で?だれにだ?」

「まぁ、色々と」

「そんなに大勢か?」

「うん…無事だったからよかったけどな」


知らなかった…誠が危なかったなんて
俺以外にもいたなんて


「夏弥…どうだった?」

「ん…?あーー会えたよ!
元気そうだったし、俺のことも覚えてた
宣下の取り消しは、できないって
だけど、呼び戻すことはしないって」



何の宣下だろう…



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