新選組へ ~ 連理之枝 ~
佐「うぉい!!土方…いいのか!?」

俺にしがみついて、困惑する佐々木殿

俺だって戸惑ってるっつうの!!

総司は、目を見開いたまま固まっている


間違いなく、総司は初めての接吻だ


胸の辺りから背中に手を這わせる


どう見ても、総司が襲われているように…


見えるよなぁ~




チュッ という音とともに、唇が離れた



東「う゛~ ん …疲れたぁ~」


総司の胸に、そのまま顔を埋め
スースーと寝息を立て始めた


俺「総司?大丈夫か?」

沖「僕…襲われてませんでした?」

俺「少しな… で? 具合は?」


顔を赤らめ、右手で口元を押さえて
照れていた


沖「不思議なことに、すごく楽です!
とっても快適です!えへへっ
誠が甘えてくれてるみたいですね?」

そう言って、総司は東宮様を抱きしめた

頭を撫でて

沖「僕…誠が女の子だったらって
言ったことがあるんです」

俺「殴られたいのか?」

沖「最後まで聞いて下さいよ!!
僕にとって、誠は特別な存在です!
それは、今も変わりません!!
約束したんです!守るって…
ずっと…一緒にいようって…
なのに、助けてもらってばかりで…
僕…誠が東宮様でも、好きです!!」

俺「総司…誠は、男だからな!!」

沖「それでも…惹かれてしまったんです
接吻されて、わかりました
嫌じゃ無かったです!嬉しいとか思いました!へへっ男同士なのにね…」


東「んんっ…るしゃい…ぶちゅぶちゅ
るぅしゃい…ばか…きちゅいのに…」


佐「ぶはっ!!酔っぱらいかよ!!
ははははっくくっ」

俺「は?なんで?」

頬をヒクつかせ、見てると

沖「かわいいですねぇ!!!」

目を輝かせた総司が、ぎゅっと抱きしめ

大喜びしていた

俺「総司!!着物を正せ!!
なんか、気持ち悪い!!早く!!」

東「そぉじぃ?きもろきてくだしゃい」

完全、酔っぱらいな東宮様が総司の着物を
正して、にっこり笑う

東「はい…できまちらぁよぉ」

沖「ありがとうございます/////」

再び、総司の胸に顔を埋め、スースーと寝息を立て始めた


沖「総司って、言いましたね!!
誠も総司って呼んでくれてましたね!!
ふふっ嬉しいなぁ!!」


なんだよ?こいつら!!

いかんいかん… 東宮様をこいつ呼ばわりは

切腹ものだ!!


2人を見て、胸がチクッと痛んだ



?????なんで?????



俺…嫉妬してる…?



普段、素直でない総司が誠を好きだと
言ったから?

誠が総司に甘えているから?

どんどん手の届かない所へ行ってるから?








俺は…2人から、目を逸らした



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