新選組へ ~ 連理之枝 ~
俺の世話をしてくれたのは、お梢(オタカ)
女であることが、バレないように
労咳がうつらないように
部屋には、入るなと言ってあった
世話焼きの性分か、手拭いで口元を覆い
よく、世話をしてくれた
おかげで要約、労咳が治った
着替えを用意してもらう際
「なぜ、サラシが要りようなのでしょう?」
不思議がっていた
「お梢、ひとりで着替えられる
下がってくれ」
「私は、お世話役を任されております」
この、お梢という女は、芯がつよい
ちょっとのことでは、引き下がらない
「髪結いは、お梢に任せる
着替えは、ひとりでいい
お梢…俺は、喉が痛い…水を頼む」
「まぁ!大変!すぐ、お水を!!」
心配性で、助かる
素早く、着替えを終わらせる
土方さんにもバレずにすんだのは
この早き替えの技ありだ
はぁ
また、考えた…
駄目だな…
俺は、睦仁なのだ
もう…俺は、俺を捨てたのだ
ぎゅっと目を瞑り、チクリと痛む
心を落ち着かせようと
胸元を左手でつかんだ
「どうなされました!?お水を!ささっ」
お梢が戻ってきたのだ
そして、俺の背中を擦りながら、水を渡してくれた
「どうということはない
案ずるな…髪を頼む」
水を飲み干して、静に目を瞑った
「あの…伺いたいのですが」
「 … 」
「御名前は…?」
「 … 」
「睦仁様とは、双子の間柄ですか?
お二人は、とてもそっくりですもの!」
「お梢…天子様から、俺の存在は
口外するなと、いわれなかったか?」
「誰にも言いません!!
私は、貴方様をなんとお呼びしてよいか
元気になったら、聞こうと決めていました!!教えて下さい!」
「睦仁」
「紛らわしいです」
「俺に、名前などない」
「では…私がつけて差し上げます!」
女であることが、バレないように
労咳がうつらないように
部屋には、入るなと言ってあった
世話焼きの性分か、手拭いで口元を覆い
よく、世話をしてくれた
おかげで要約、労咳が治った
着替えを用意してもらう際
「なぜ、サラシが要りようなのでしょう?」
不思議がっていた
「お梢、ひとりで着替えられる
下がってくれ」
「私は、お世話役を任されております」
この、お梢という女は、芯がつよい
ちょっとのことでは、引き下がらない
「髪結いは、お梢に任せる
着替えは、ひとりでいい
お梢…俺は、喉が痛い…水を頼む」
「まぁ!大変!すぐ、お水を!!」
心配性で、助かる
素早く、着替えを終わらせる
土方さんにもバレずにすんだのは
この早き替えの技ありだ
はぁ
また、考えた…
駄目だな…
俺は、睦仁なのだ
もう…俺は、俺を捨てたのだ
ぎゅっと目を瞑り、チクリと痛む
心を落ち着かせようと
胸元を左手でつかんだ
「どうなされました!?お水を!ささっ」
お梢が戻ってきたのだ
そして、俺の背中を擦りながら、水を渡してくれた
「どうということはない
案ずるな…髪を頼む」
水を飲み干して、静に目を瞑った
「あの…伺いたいのですが」
「 … 」
「御名前は…?」
「 … 」
「睦仁様とは、双子の間柄ですか?
お二人は、とてもそっくりですもの!」
「お梢…天子様から、俺の存在は
口外するなと、いわれなかったか?」
「誰にも言いません!!
私は、貴方様をなんとお呼びしてよいか
元気になったら、聞こうと決めていました!!教えて下さい!」
「睦仁」
「紛らわしいです」
「俺に、名前などない」
「では…私がつけて差し上げます!」