新選組へ ~ 連理之枝 ~
【土方】

夜、誠に聞いておきたいことがあった

「人を斬ったって、本当か?」
「はい」

躊躇いもせず、返事した

「誠…俺は、お前のことを知りたい
どんな生き方したのか、なぜ斬ったのか
話せないか?」

「聞いてどうするんですか?
この先に必要なことでは、ありません
終わったことです」

まっすぐに俺を見て話す

誠を納得させるだけの言葉がなかった
俺、個人の興味かもしれないと思った

「お休みなさい」

誠は、布団に潜った
まだ、布団が1組しかない
ちゃんと、俺の分を空けて横になる

仕事を片付けて、俺も布団に入る

スースーと寝息をたてる幼顔を見ていたら
人を殺めたとは、信じがたい

誠の頭を撫で、抱きしめた

最初に見る誠の表情は、笑顔であってほしい

そう願ったし、そうしようと誓った





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