新選組へ ~ 連理之枝 ~
【睦】


睦仁のおかげで、夏弥が睦仁と同一人物と
皆を騙せた

宴から、俺がすり替わる

特に誰にも気づかれない

やはり、容姿は似ているのだな


「どうした…?」

「いえ…バレぬものだなと…」


天子様に心配されるほど、緊張が表へ出ていたようだ



「睦仁は、うまくやったぞ!?」

「はい…わかっています」






中「天子様、東宮様
このような席で、何ですが…
愁迦は、どうなりました?」



天「山里に行ったと申しただろう
愁迦は、いない
誤解のないように言っておく
愁迦を逃がす為に、睦仁には愁迦の記憶が
ある
それだけだ…」

中「さようでございますか…
別れも言わず、出て行くなんて…」


俺「あの夜は、慌ただしく出て行った故
薄情な男だが…わかってくれ」


中「はい…無事、逃げてくれてますかね」


天「大事なかろう!!」


俺「ええ、今頃は遠くにいるでしょうね
何の知らせも無いのは、無事な証拠です」







うまく演じることが出来た





これで、中川宮から慶喜へ



夏弥が遠くに行ったと思わせることが出来た



俺が女という噂も消せた





俺は、睦仁と2人でひとつになった

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