新選組へ ~ 連理之枝 ~
女の誠!



俺の腕の中に誠は、いなかった

それでも、誠の臭いとぬくもりがあって

二度寝した



スパーーン

「土方さん!!いつまで寝てるの!?
もう、食事の用意できてるんですけど?」


どうやら、俺待ちらしい

廊下を歩いてきた佐々木殿に向かって

誠が悪態をつく


「佐々木!朝から、気持ち悪い顔すんな!」

「してねぇ!普通だよ!!」


誠は、広間に向かったようだが

ニヤニヤしながら、佐々木殿が襖を閉め

部屋に入ってきた



「結ばれたか?」


「は?」

「隠すな!わかっておるぞ!お前も夏弥を
好きなんだろう?」

「俺は!!あの…はい」

も…って、誠も?

都合よく俺が勘違いした訳でなく?


「で?夏弥と結ばれたか?」

「結ばれたって…え?」

「まさか、ずっと寝ていたのか?
せっかく伊東と協力して、酒を飲ませたのに
あ~ここまで酒に弱いとはな…」

「それで、俺のとこに酒が…
って、佐々木殿と伊東さんが?」

「夏弥の気持ちは、聞いたのか?」

「え?」

「土方~ 言っただろう!!
もう、会えないって!!お前は、好きな女に
寂しく旅立たせるのか!?何てやつだ!!
夏弥が可哀想だ!もう1日どうにかするかな」














「どうした?土方?」








「佐々木殿?
今、女と言いましたか?」

「なんだ?その事も聞いてなかったか!?」









「えええええええええええええ!!!!!」

「うるさい!」


バコッ













頭の中を整理する


誠は、女で?

女の誠は、俺を好き?

女なのに?俺を襲おうとした?

ん?俺、誠が男なのに、襲おうとした?

結果、誠は女で?

俺…


ずっと、抱きしめて寝て






//////////

バコッ


「何赤くなっておる!気持ち悪い!!」







< 305 / 323 >

この作品をシェア

pagetop