新選組へ ~ 連理之枝 ~
屯所に戻り、夕食を作ると張り切る誠の頭を
ワシワシと撫でた






料理の前に、茶を頼もうとクルリ


振り返った



!!!!!


「誠… この傷… 」


腕捲りした誠の腕を掴んだ


「伊東さんの怪我だろ?お前、病や怪我を
自分に移してたのか!?」


「察しがいいですね!さすが副長!
怪我は、痕が残るみたいですけど
でも、病は治るので
それに、記憶がなくなれば、もう使いませんから」


「使わせねぇよ!!馬鹿!!
んなこと知ってたら、治させてねぇよ!
なんで、いつも頼ってくれねぇんだ?」


「必要とされたら、嬉しくて…
家族でいたかったから… すみません」


「他に隠してることは?」


「・・・伊東さんとねました」












「うぇ?」

「怪我を治すのには、体の関係がいるようで
慶喜と伊東さんに体を任せたんです」

「なんで?」

「だから、怪我を「そうじゃねぇ!!」」

「なんで、当たり前みたいにいってんだよ!
そんな、辛いこと…」

「俺は、物と同じでした
感情があると、治療の妨げになる
好きじゃないからって、見捨てたくなかった
でも、伊東さんも、辛そうでした
結果、俺の力は、誰も幸せにしない
気づくのが遅かったですけど
後悔してません!家族を助けることができて
俺は、良かったと思っています!」


ギュウッ


誠を抱きしめた


「苦しいよ…土方さん」


「お前、女だろ?」


「へ?」


「そんな傷つけて、嫁にいけねぇな」

「ちょっ!」


「俺の嫁になれよ!?」


「は?」

「返事は?」


「土方さん?待って!んんんんんっんあ!」


無理やり、口づけをして

「返事と続きは、夜な!?」

真っ赤な顔で、へにゃっとする誠を立たせ

「しっかりしろ!!」

背中をポンッと叩く



少し、自分のしたことがわかってきて

すぐに炊事場から逃げた










お茶、忘れた



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