新選組へ ~ 連理之枝 ~
土「総司、誠はな…病や怪我を自分に移しているんだ」

沖「土方さん…本当!?」

土「総司の病は、まだ重くなかった
しかし、家茂様は重病なんだろう?
誠が、治る前に力尽きる可能性だってある
朝霧…だったか?力は、使わせない!」


幕府を敵に回すような発言なのは、承知の上

誠は、明日には自由になれる

邪魔しないでくれ!!


沖「誠…ごめん…僕、知らなくて」

藤「僕も…ごめん!辛いことさせて…」



誠「謝られる為にしたわけじゃ、ないんだけどな…
終わったことだし、俺が治したかったんだ
春くん… 家茂は、大阪?」

朝「はい」

誠「明日、行くよ」

近「誠!!」

俺達に向かって、にっこり笑う

誠「幼なじみなんだ!見捨てるなんて無理
治せるかわからないけど
やらなくて、後悔したくないんだ
これで最後にする
そしたら、遠くに行く
皆には、会えなくなるけど
離れていても、俺達…家族なんでしょ?」


誠の表情を見たらわかる

止めたって、行く


もう、決めた!って顔だ



だったら、俺に出来ることは



土「ああ!どんなに遠く離れても
俺達は、同じ空の下
ひとつの家族だ!
いつでも、いつまでも!ずっと家族だ!」



家族だと言ってやることくらい


近藤さんが、誠を抱きしめ泣き出す


泣きたいのは、誠だっつうの!!




皆がそれぞれ誠に声をかける




皆が泣き笑いしたが、誠はずっと笑っていた



月明かりが綺麗な夜で、しっかりと表情を見ることが出来た





朝霧が、帰って行き






皆、部屋に戻った



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