新選組へ ~ 連理之枝 ~
翌日

本当に佐々木さんが来た

「誠、抱っこしてやろうか?」
「殴りますよ?」

「ほら、おいで」
「行きません」

「紅葉様から預かり物があるのだが?」
「下さい」

「おいで」


投げ飛ばしてやりたい……



「佐々木殿、誠は17になります
抱っこは、ちょっと……」


土方さんが、助けてくれた


嬉しい!!


「よいよい!見た目だ!
ほれ、おいでぇー誠」

恐る恐る……手だけ出したけど…
体格差……
軽々と膝に抱っこされてしまった

「気持ち悪いって…本当…やめて下さい」

「聞こえませんねぇ」

くっそーーーーーーー!!!!!

佐々木さんから、包み紙を取り上げ
精一杯、逃げるけど…

バカ力!!

バタバタ…… バタバタ……


ううっ 暴れすぎて、頭が痛い

「あれ?もう、お終いか?」

「……」


クラクラする

「誠?」


佐々木さんに遊ばれたくらいで
情けないけど…
吐きそう


山「誠?具合悪いんじゃないか?」


女だってばれる訳にはいかない
医者とか、呼ばれると困る


緩んだ、佐々木さんの腕から抜け出て
部屋を出ようと思ったけど…

バンっ

よろけて壁に当たった

「おい!大丈夫か!?」

ひと言でも、喋ると吐く

必死に立って、逃げる



厠で吐いた



井戸で水飲んだけど…

クラクラする



あれ?




俺…





月のもの… きてないような…





廊下に横になった





これって……






かっ……懐妊!?




俺は、1人では、なくなった


嬉しい反面


どうしたら良いのか、わからなかった

だって、男として生きてきたから

知識なんて、ない


山「誠、ここだったのか!大丈夫?」

さっと起き上がった

クラクラした

俺「はい……大丈夫……です」

山「無理は、いけない!部屋で寝てなさい!」

俺「はい…」

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