新選組へ ~ 連理之枝 ~
【誠】

忍装束に武器や忍刀を、山崎さんから借りた



山崎さんと俺が屋根上から

島田さんと尾形さんが、変装して様子を見る


ん?


「山崎さん…あれ」

「なんだ?」

「待ち伏せです!ほら」

「しまった!!」



山崎さんと合図をしながら、下に降りる

カキーン

「うわぁ!!」隊士の1人が、声を上げる

斬られそうになっていたところを助けた


ガシュッ


刀を使える相手だったので、やられる前に
やらなきゃだろ?

切った


「永倉さん、囲まれています
原田さんの方は、山崎さんが報せています!」


原田さんは、少し後ろにいるから、今の出来事は、見えていないはず


永倉さんの隊士をみたら
皆、怯えていた

「しっかりしろよ!
お前らがやらなくて、誰がここを守るんだ!!いくぞ!?」


俺が言い終わって、敵に向かう

隊士達に士気が戻り、次々に敵を倒す



血の臭い……




うぅ……




頭が……痛え



切った敵は、5人、あとは、峰打ち
すべての敵を沈めた頃には、ふらふらになった

「誠!!」

倒れそうな体を、永倉さんに支えられた

気をしっかり持たなくては

女だとばれたら 、大変だ……


気を失ったフリをした


さりげなく胸あたりで、腕を交差して
おいた


「誠!!誠!!」



永倉さんが必死に俺を呼ぶ



都合よく、斬り合いのことだけ忘れるのも
おかしなことだが


屯所で目を覚まして、すっとぼける


これしかねぇな


ついつい、本性出して喋ったからな

< 49 / 323 >

この作品をシェア

pagetop