新選組へ ~ 連理之枝 ~
早速、稽古を見学させてもらえることに

だけど…

うずうずして、一緒に稽古に参加した



人と一緒に稽古するのって、家茂様以来だ



声を掛け合ったりして、楽しかった

もちろん、表情には出さない



隊士もいいかもな



いやいや…



斬ったら、記憶が危うい




稽古が終わったら、今日の指南役 藤堂さんと一緒に井戸へ


よし!!



「藤堂さん!!少し頭を触っていいですか?」

「何で?」

「嫌なら、いいです…」

「いいけど、汗つくぞ?」

「気にしません」

俺が触りやすいように、少ししゃがんでくれる


……見た目に角はない


さわさわ



……ない



「ねぇ……なんなのさ?」

「俺は、どんな藤堂さんでも、好きです!
兄のように、思ってますから!!」

「…あ……ありがとうよ!!」


うんうん


俺がバカだった


簡単に角なんて、見せるはずはない


皆、うまく隠しているよな


だけど、鬼でも何でも関係ない!!


俺は、皆が好きだ


「で?なんなの?」

「いいんですよ!藤堂さん!!」

にこっ


「誠!!」

「なんです?」

「笑った!!」

「へ?そうですか?」

「うん!!」

「まぁ、笑うこともありますよ」

「誠!!俺、嬉しい!!やったぁ!!」

「俺が笑うとそんなに嬉しいですか?」

「当たり前じゃないか!!」




わかんねぇ




< 71 / 323 >

この作品をシェア

pagetop