新選組へ ~ 連理之枝 ~
不思議だ

新選組は、剣豪の集まりで

町の人々から恐れられている

だけど、そんな噂と真逆に優しい

幹部に限ったことでなく、隊士も皆

優しいんだ



今日は、幹部会議の日




なぜか……




終わった頃に呼ばれた


「誠!!こっちに来てくれ!!」


近藤さんから手招きされる

近藤さんの前に座ると、初めてここに来た日を思い出す


「なんでしょう?」
「俺にも甘えてくれないか?」

「…………」


なんだ……どうした?返事を返せない…


「やっぱり嫌だよな……いんだよ」

「……」別に嫌ではない


ただ……何も、皆がいるところでなくても

いいんじゃないかな?


「すまん」


スッ テクテク ストン


甘えるって、どうすりゃいいわけ?


近藤さんの膝に座る

んーー抱きつこう!! ギューーー



「誠!!うう!!ありがとう!!」


近藤さんが俺の頭に、ほっぺたをスリスリして喜んでくれている


「えへへっ変な近藤さん」


まわりにいた幹部全員が嬉しそうにした

俺が首を傾げると


「誠は、笑っている方が良い」


斎藤さんからしみじみ言われた


にっこり



「照れます!」


近藤さんの胸に顔を隠した
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