雨恋~雨のちキミ~
※※※
「恵さん。ちょっといい?」
「え………あ…。………は、い…」
まさか朝から待ち構えてるとは………
エントランスで待っていたのは4人
皆、あたしを睨みつけていた
どうしてあたしの名前を知っているのか
考えても答えは出ないけれど───
「こっち」
前後を挟まれ、明るい廊下を移動する
鷹野先輩の姿はいつの間にか見えなくなっていた
「で」
連れてこられたのは、裏門にほど近いグラウンド横の体育用具室
………の壁際
グラウンドから丸見えのここは、本校舎から死角になっている
「自分………水月くんと付き合ってるってホンマ?」
エントランスで声を掛けてきた人が口を開いた
先輩のことを『くん』付けということは、2年生か3年生
他の3人がどういう関係か分からないけれど
きっと、先輩のファンクラブの人達だろう
こんなにいい天気なのに、あたし達を取り巻く空気は重苦しい
「食堂でそんな話聞いたって子が居るんやけど」
やっぱり、聞かれてたんや…
あたしの脳内でヘラヘラ笑う鷹野先輩を
紙くずみたいにグシャグシャに丸めて潰した
「ちょっと!聞いてんの?」
「アンタ、1年のくせに生意気!」
次々と飛んでくるヤジ
だからといって、言われっぱなしは腹が立つ
「恵さん。ちょっといい?」
「え………あ…。………は、い…」
まさか朝から待ち構えてるとは………
エントランスで待っていたのは4人
皆、あたしを睨みつけていた
どうしてあたしの名前を知っているのか
考えても答えは出ないけれど───
「こっち」
前後を挟まれ、明るい廊下を移動する
鷹野先輩の姿はいつの間にか見えなくなっていた
「で」
連れてこられたのは、裏門にほど近いグラウンド横の体育用具室
………の壁際
グラウンドから丸見えのここは、本校舎から死角になっている
「自分………水月くんと付き合ってるってホンマ?」
エントランスで声を掛けてきた人が口を開いた
先輩のことを『くん』付けということは、2年生か3年生
他の3人がどういう関係か分からないけれど
きっと、先輩のファンクラブの人達だろう
こんなにいい天気なのに、あたし達を取り巻く空気は重苦しい
「食堂でそんな話聞いたって子が居るんやけど」
やっぱり、聞かれてたんや…
あたしの脳内でヘラヘラ笑う鷹野先輩を
紙くずみたいにグシャグシャに丸めて潰した
「ちょっと!聞いてんの?」
「アンタ、1年のくせに生意気!」
次々と飛んでくるヤジ
だからといって、言われっぱなしは腹が立つ