聖夜の鐘
聖夜の鐘
「エディ!?
……エディよね…?」

「レイラ…!?
……君…レイラなのか?
来てくれたんだね!!」

華やかなオーナメントで飾り立てられた大きなもみの木の下で、レイラとエディは強く抱き合った。



「エディ…あなた、あの頃と少しも変わっていないのね!
すぐにわかったわ!
あぁ、エディ!本当に会いたかった!!」

背の高いエディを眩しそうにみつめながら、レイラは白い息と共に少し興奮気味にそう話した。



「僕もだよ!
こうして君に会えたなんて今でも夢を見てるみたいだ。
……それにしても、君は…ずいぶん変わったね。
きっと君が声をかけてくれなかったらわからなかった。」

「まぁ、酷い!
それは私が更けたってこと…!?」

レイラは、目を吊り上げ大袈裟にエディを睨みつける。



「そうじゃないよ…
君があまりに素敵になりすぎてるから…」

「え…っ!?
も…もうっ!エディったら、相変わらず口がうまいんだから…!」

レイラはほんのりと頬を染め、エディから視線をはずし言葉は途切れた。
そんなレイラを見てエディは微笑む。



「……あの頃と全然変わってないね…
僕は、いつも本気だって言ってるのに、君はいつもそんなことを言って…
……あれからもう十年も経ったなんて信じられないよ。
それに……こうして君と出会えたことも……
レイラ、もう一度、しっかりと顔を見せて。」

「私もまだ信じられない気分よ。
エディ…来てくれて本当にありがとう…!」

「それは僕の台詞だよ。
レイラ、本当にありがとう…!
今も、僕はあの時と変わらず君を愛してる…」

「私もよ、エディ…!」

お互いの瞳の中に、お互いの姿が映り、二人は再び強く抱き合った。
相手の温もりを感じながら、二人は再び出会えたことへの幸せを噛み締める。



「……レイラ、僕、今日が一番幸せだよ。」

レイラの耳元で、エディがそっと呟いた。



「私もよ……」
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