馬鹿の使い方
「目覚めたかよ」
響果がびっくりした顔で言う
「な‥なんでいんの!?」
なんでいんのって
決まってんだろ
一つしかねーじゃねーか
「急におまえが倒れたんだろーが! だから俺が運んだら先生いねーし‥」
「ほっとけばよかったじゃん」
「馬鹿!ほっとけるわけねーじゃねーか」
多分、俺今、顔真っ赤だ
真っ赤すぎてヤベー
顔があちー
こんなだせーこと言うはずじゃなかったのによ
「好きなやつ倒れてんのにほっとけるわけねーだろーが」
口が勝手に開きやがる
本音バンバン言ってよ
「劉‥私のこと好きなの?」
はぁ?
今更かよ。好きに決まってんだろうが
「じゃなきゃ付き合ってるかっての」
こんなに好きだったのかよ
響果のこと
すると響果がほっぺたをつねってる
「ばーかなにやってんだよ」
「夢かなって‥思って」
「おまえ本当馬鹿!」
「馬鹿って酷くない?」
馬鹿が酷い!?
馬鹿はな‥
「‥俺の馬鹿はな‥愛情表現だよ」
「え!?」
「好きだってはずいんだよ!
だから馬鹿で隠してた。
いっとくけど馬鹿はおまえ以外に使ったことねーし!」
「はずーこんなこと言うはずじゃねーのに」
するとクスクス声がする
響果が笑ってる
笑ってるの久しぶりだな
でも‥
「わらうなよ!」
恥ずかしーだろーが!!