君に捧げる花束を
そんなことがあった日、皆で一緒に下校していると、渚波ちゃんがそういえば、と言った。
「函南君達って大会終わったんだから、もうそろそろ引退でしょ?下校も一緒に誘ってみたら?」
!!
そっか!
「明日、聞いてみる!」
「うん!頑張れ!!」
そういってガッツポーズをした渚波ちゃんの右手の薬指に銀色の指輪が。
土曜日は嵌めてなかった…
うわぁーっ!ラブラブだぁー!
次の日の放課後、さっさと教室を出ようとする函南君の背中を追いかけた。
体育の後、決まって咳が出るから、少し強めの薬を服用するようになった。
まだ効果があまり出ていないのか、咳は持続的に続いているけど、苦しくはない。頑張れば我慢できる。
よし!!
「函南君!!」