君に捧げる花束を
苦しくて涙まで滲んできた。
「……大丈夫?」
さすがの函南君も、あまりに立て続けに咳き込む清花の顔をのぞき込んだ。
「…んっ……大丈夫!…器官に変に入っちゃったの…ちょっとむせただけ!…じゃあまた明日ね!」
函南君から離れて…。
早足で駅に向かう。
そこでポケットから薬を取り出し、中の粉末を吸い込んだ。
電車に揺られて目を閉じていると、嘘みたいに呼吸も咳も楽になった。何度か呼吸を繰り返しても、変な音はしない。
大丈夫、大丈夫ーーー。
清花は胸に手をあてて微笑んだ。
そうだ、今日は久しぶりにあそこに行こう。
清花はいつも降りる駅とは違う駅に降りて、軽い足取りで目的地に向かっていった。
それから数日間ーー。
清花は体調不良で学校を休んだ。
四十四日目ーー。
君に会えなくて寂しいです。