君に捧げる花束を
「……集まりが終わったあとなら。少し待っていてもらわなきゃならねーけど………、それでもいいなら帰れる。」
どくん、と心臓が大きく鳴った。
「いいの?」
待っていて、いいの?本当に?
「そんなに嬉しい?」
くすっといたずらっぽい笑みを浮かべて、函南君は腰をかがめると、清花の顔をのぞき込んで、 顔すげぇ真っ赤、と囁いてから、喉で笑う。
男の人で、こんなに色っぽい人を見たことがない。
「う、嬉しい…よ。」
至近距離で見つめられて、清花は顔が沸騰しそうなのを感じながらうつむいた。
こんなちょっとした事ではしゃいでしまう自分が余計恥ずかしくて、熱が上がっていく。
それを見て、函南君がいつもの意地悪な笑みではなく。
微かだけど、優しく微笑んだのを清花は知らない。
50日目ーーー。
君が、待っていることを許可してくれました。