君に捧げる花束を
決裂と忍び寄る影
「函南君!」
今日も清花は函南君を誘う。
「下駄箱で待ってて。」
最近では、名前を呼ぶだけで、こんなふうな返事が返ってくるようになった。
引退したからなのか、断られる事がなくなって清花は嬉しい。
最初の頃から比べると、すごい進展!!
付き合ってもないのに、心から喜ぶべきかちょっと微妙だけども、嬉しいもんは嬉しい。
緩む口元が引き締まる間もない。
「以心伝心ってやつ…?むふふ」
「………きよ、笑い方がきしょい。」
野風が真顔でさらりと言い放つ。
冗談で言ったんです、冗談。
というか、いつもの野風姉さんの行動の方が何倍もきしょいし!!