君に捧げる花束を
教室の空気が一気に緩む。
これで、だめとか言われたら見てた方も気まずいもんね。
私が一番、気まずいよ。色んな意味で。
嬉しすぎて心臓がばっくばっく言っている。頬が緩んで仕方ない。
「俺、部活の事で職員室に寄るから、下駄箱で待ってて。」
「は…はい!」
「良かったじゃーん!」
べしっと野風が背中を強く叩くので、内臓が揺れた。
「痛い…本当夢みたい!嬉しすぎる…」
「一緒に帰るだけで喜びすぎだよ。ゴールはまだまだでしょ。」
冷静にいいつつも、まりあも優しく笑っている。
「ずるー。あたしらもまだ一緒に帰ったことないしー。なんでー?」