君に捧げる花束を







教室の空気が一気に緩む。


これで、だめとか言われたら見てた方も気まずいもんね。
私が一番、気まずいよ。色んな意味で。





嬉しすぎて心臓がばっくばっく言っている。頬が緩んで仕方ない。



「俺、部活の事で職員室に寄るから、下駄箱で待ってて。」



「は…はい!」









「良かったじゃーん!」






べしっと野風が背中を強く叩くので、内臓が揺れた。


「痛い…本当夢みたい!嬉しすぎる…」





「一緒に帰るだけで喜びすぎだよ。ゴールはまだまだでしょ。」







冷静にいいつつも、まりあも優しく笑っている。










「ずるー。あたしらもまだ一緒に帰ったことないしー。なんでー?」

< 26 / 229 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop