君に捧げる花束を
「ずるー。あたしらもまだ一緒に帰った事ないのにー。なんでー?」
先程まで、函南君の側にいた三人組のひとり、石井美乃莉(イシイミノリ)ちゃんがぶーたれた顔で拗ねたように言う。
「私には、あんまり時間がないもんで…。」
苦笑いしながら清花が言うと、取り巻きの1人の城島渚波(キジマナナミ)ちゃんが首をかしげて、
「どういうこと?」
と、問いかけてきた。
それをこの場で言うのはちょっと気まずい。
「告白して、玉砕したんだけど三ヶ月以内に函南君を落とせたら付き合ってもらえるんだよー。」
なんて言えないし。
言えない…し…?
「野風、何で言うの!?!?」
「あ、つい口が。」