君に捧げる花束を
氷の王子
「氷の王子?」
清花達三人は、氷の王子の話を聞くべく、美乃莉たちと共に、帰りのホームルームの後、屋上に続く階段に集まった。
「函南君、めっちゃイケメンじゃん?背も高いから、入学早々に目立ったわけ。ファンクラブでもできるんじゃないかってくらい、好きになる女の子が結構いたけどさ。」
美乃莉はそこまでいったあと、ふうっと息を吐いた。
「誰ひとりにもなびかなかった。それで、告白を断った相手にすごく冷たくなんの。」
「え…。」