君に捧げる花束を
「野風ってめっちゃマイペースなの。悪気があるわけじゃないんだ。」
そうフォローすると、あっそう。と納得したようだった。
「というかさ、清花ちゃん、氷の王子の噂をなんで知らなかったの?結構有名なんだけど。」
美乃莉ちゃんがケータイをいじりながら尋ねてきた。
それについては、理由がある。
「私、ちょっと体を壊してて、1年から2年の終わりまでクラスじゃなくて、用意された小部屋で勉強してたんだ。」