君に捧げる花束を
ずっと、体が弱くて、運動は控えていたから。
高校生活の最初で最後の体育祭。
精一杯、楽しみたい。
「函南君!」
声をかけると、ポーカーフェイスの函南君が視線だけだけど、こっちを向いてくれた。
「委員、何にするの?」
「別になんでもいい。」
函南君、特にやりたいものがないんだ。
これはチャーンス!!
「それじゃあ…、私と体育祭委員やらない?」
「………体育祭?」
「うん!良かったら、やらない?」
「興味ない。やらない。」