君に捧げる花束を
「なになに、ゆいてぃー振られてんじゃん。」
函南君の後ろからひょいっと顔を現したのは、黒髪がくるくるした天パの男の子。
坂田亮輔(サカタリョウスケ)君が面白そうに清花を見る。
「芦屋さん、体育祭委員やりたいんだ?俺は部活とかしてないし体育祭委員やろっかなー!」
話した事はないけど、気さくで楽しそうな男の子だ。
清花はうん!と頷く。
「そうなの!良かったらやろうよ!」
「おー!」
「……ちゃかた。」
ふいに不機嫌そうな声が聞こえた。
函南君が無表情でこちらを見ている。
ちゃかた?