君に捧げる花束を
「……休み時間、終わるから。俺もう行くわ。」
しびれを切らした様子の函南君が呆れ果てて、あちらを向いてしまった。
「あ、待って!」
「いてっ」
清花は掴みかかっていた野風を突き飛ばして、函南君に駆け寄った。
「あの、本当にごめんね…!私が告白した事クラス中にまで知られちゃって…」
「別に。」
「あ、あの!私のアドレス、登録してくれた?」
「うん。」
う…嬉しい!!忘れずに登録してくれていたんだ!
「私にも、良かったらアドレス教えてくれると嬉しいな!いつでもメールしてね!じゃ、また!」
登録してくれたことが幸せすぎて、夢見心地のまま自分の席に戻ろうとすると。
「………待った。」