君に捧げる花束を
食べ始めても、隣が気になって仕方なくて。何も感想が無いから美味しいのかまずいのかもわからない。
「芦屋さんて、パイナップルそんなに好きなの?」
函南君が引き攣った顔で私の弁当箱を覗き見る。
それもそのはず。
楕円のお弁当箱の半分にはご飯と、おかず。
もう半分にはパイナップルが所狭しと詰め込まれていたから。
「量の配分、おかしくない?」
「パ…パイナップルが好きなもんで…」
少し眉を寄せながらもふーん、と言ったきりまた函南君はお弁当に取り掛かったので、納得したようだった。
「俺が弁当持ってきてたら、どうするつもりだったの。」
函南君がきんぴらごぼうを完食しながら言った。
あ。