君に捧げる花束を


唇を噛み締めて、不安そうに見上げてくる清花を横目でちらりと流してすぐに逸してしまった。



「………………美味かった。どうもありがとう。」




口調は限りなく素っ気ないけど。


頬はかすかに赤みが差していて…






「………函南君、照れてる、の?」




覗き込むと、じろりと睨まれる。



「………るせー。」











ああ……、神様。



この世に生を授けてくださって本当にありがとうございます。


私はとても幸せですので、いつ死んでもかまいません。





五日目ーー。





突然のお弁当にも、嫌な顔せず完食してくれました。

態度には出さなくても、彼はやっぱり、とってもとっても優しいです。




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