君に捧げる花束を
「きよが気持ち悪い…一人ですごいニヤニヤしてる」
野風がダンゴムシでも見るような目で清花をながめている。
「きっと函南君の事を考えてるんだね…」
「間違いないね。」
佳織そっというと、渚波がそれに同意した。
「一人で暴走してるみたいだから止めてあげてよ、まりあんぬ。」
美乃莉も笑いながらまりあに言うけど、まりあもやや引き気味で清花を見つめた。
「いや…、私も出来れば触れたくないかな…。」
友達にややアウェイで見守られている清花だった。
机に突っ伏して、視線だけ動かして函南君の席をちらりと見てみる。
坂田君ともうひとり、鈴村玲生(スズムラレイ)君が函南君の席にたむろって談笑している。