君に捧げる花束を





清花がじいっと見ているのにいち早く気がついた坂田君がにやっと爽やかに笑った。



そして函南君に何か言いながらこちらを指差している。


函南君が振り向いた。

眉一つ動かさない、ポーカーフェイス。
さらさらの前髪から除く、涼しげな瞳。

あー、かっこいいー…。





ってか、こっち見てる!!!





ぷしゅーっと音がした気がした。
顔に一気に熱が集まるのに、目を逸らすのはもったいない。



『おはよー…』





声には出さずに口ぱくで言ってみた。




…もう三限なので、おはよーではないのだが。





函南君は理解できなかったみたいで、何?というように小首を傾げている。



『お、は、よー』



ゆっくり口を動かしてもやっぱり伝わらないみたい。


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