君に捧げる花束を



「お、おはよー」





ちっちゃいけど、今度は声を出して言ってみた。


うーん、やっぱりわからないみたいで、函南君は首を振ってしまった。

後ろで坂田君が笑っている。



笑わないでよー…。





「おはよー!」




今度は少し大きめで。

やっぱり届かない。






「おはよー!!」






函南君は断固として首を縦に振ってくれない。






「函南君!おっはよー!!!」







半ばやけくそで叫んだ。







教室が沈黙に包まれる。





や、やってしまったー!!




前も同じことがあったような…デジャヴ?




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