君とカフェで会えたら

私の言葉を聞いた湊先輩は笑顔でこう言った 「そんな悪いよ・・だって壊れたのは事故だし可鈴ちゃんのせいじゃないんだから・・周りを見て無かった俺が悪いんだし、ホント気にしないでいいよ。」

「でもそれじゃ私の気が済まないんですお願いします!」

「でも・・・」

「お詫びがしたいんです・・迷惑ですか?」

「そんな事はないけど・・・。」

「良かった・・あっ私もう帰らなきゃ!弟達が家で待ってるんです!それじゃあ湊先輩、お疲れ様でした!」

「うん、お疲れ様また明日ね。」

「は、はい!」

私は先輩に深くお辞儀をすると、その場から駅へ走って行った。

湊先輩に言われた一言に感動しすぎて嬉し涙が出た・・・。

『また明日』また明日先輩に会える・・・

そう思うだけでドキドキして嬉しくて

先輩の笑顔が目に焼き付いて離れなか

った・・・。

=次の日=

この日も授業が終わると急いでカフェに向かった。
先輩は私の顔を見ると笑顔で挨拶してくれた 「安里さんおはよう」

「おっおはようございます!」

こんなの夢みたいだ・・・

私、今・・・先輩と同じカフェで働いてるんだなぁ・・

私はこの時、目の前の幸せで周りが見えなくなっていた。
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