君とカフェで会えたら
 すると麻友は明るい笑顔を向けて言った。
「可鈴のお家にお邪魔させてもらっちゃおうかな~?」
「えっ?家汚いよ?」
「全然大丈夫!可鈴がバイトに行くまでの時間、迷惑じゃなければ私がシッターさんやるけど?」
「いいの?」
「もちろん!」そしてバイトまでの数時間、麻友は家で理桜達と遊んでくれた。そして帰る時には笑顔で理桜達に挨拶をしてくれた。
そして私は麻友を駅まで送りながらバイト先のカフェへ行くことにした。2人で駅へと歩いた。

・・・麻友は少し深刻そうな顔をして、私の目を見て言った。
「あのね?可鈴・・ちょっとキツイ事を言うけどいいかな?」
「う、うん何?」
「・・・気を落とさないで聞いてね?可鈴の話を聞いて思ったんだけど・・やっぱり、このままじゃ何も進まないよ!状況を変えるには勇気がいるけど・・でも私は可鈴に幸せになってもらいたい!その為にはやっぱり・・可鈴の思いを伝えた方がいいと思う」

私は下を向いていた顔を上げて麻友を見て言った。
「・・え?」
麻友は気にせず続けた。
「私なら、ずっとこのまま思いを伝えずにいるなんて無理だよ···例え好きな人に彼女が居たとしても気持ちを伝えることは悪いことじゃないと思うし···何よりこのままじゃ前に進めないでしょ?」
「うん···そうだよね麻友は正しいよ···」
「もちろん告白するかしないかは可鈴の自由だけどさ···ここ最近の可鈴は辛い顔ばっかりして苦しそうで···近くで見てて凄く悲しくて見てらんない」
「麻友···」
「可鈴にはもっと自分を大切にして欲しいの···」
「うん···ありがとう」
それから駅で麻友を見送りそのままバイト先へ行った。

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